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水産コンサルタント会社として、全国の漁村を巡り、地域の活性化や魚食普及の取組みをしています。全国の漁村の取組みや、美味しい魚・水産加工品等を紹介していきます。


by suidosha
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魚捌き体験の協賛(1)

魚食普及の一環として、第1回目の魚捌き体験の協賛を致しました。

都内の公共施設の調理室をお借りし、参加してくださったのは20~30代の男女11名。
多くの参加者が魚を捌くのが初めて、もしくは小中学生の時の調理実習でやったことがある程度。日常的に魚を捌いている人はいませんでした。
でも、全く問題ありません。
今回は初心者向けの体験会で、魚の持ち方から丁寧に教えています。

魚捌き体験の協賛(1)_b0366418_11502640.jpg
【魚の持ち方?】
魚の体温は、棲息している海域の水温より1度弱高いくらいだと言われています。
(※魚種による)
私たちヒトの体温は35~37度程度あるので、私たちが手で魚体を鷲掴みにすると「魚の身が「焼けて」しまいます。(火傷してしまうイメージです。)
そこで、魚を持つ時は、不可食部(食べない部分)である頭や尻尾の先を持つのが良いのです。


【魚を捌いてみよう!】
さて、こうした魚の小話も入り混ぜつつ、魚捌きの基本であるアジを使って捌き体験。
まずは私がデモンストレーションで一連の流れを説明。
私の経験上、この最初のデモンストレーションに時間をかけて丁寧に紹介すると、初めての魚捌き体験でも、きれいな三枚卸が出来ます。
デモンストレーション後はさっそく参加者自身で捌いてみます。

魚捌き体験の協賛(1)_b0366418_11502658.jpg
どの参加者も慌てず丁寧に、順番通りに捌いていくと、ほぼ全員が初めてにしてはきれいな三枚卸が出来ました。
魚捌き体験の協賛(1)_b0366418_11502647.jpg
しかし、これで体験会は終わりではありません。
2尾目です。
1尾だけだと、体験で終わってしまいがちですが、2尾目をやることで、参加者自身が捌き方を復習しながら、練習が出来ます。

2尾目はこれから旬を迎えるイサキです。

魚捌き体験の協賛(1)_b0366418_11502609.jpg
とても鮮度が良く、1尾目のアジと比べても目の「ウルっ」とした感じが違います。
これは参加者の人たちにも違いを認識してもらえ、今後、スーパー等で買う時の参考にしてもらっています。
2尾目ともなると参加者の手際も更に良くなっています。魚種は違えど、捌く手順は同じです。
こちらも丁寧に捌き、きれいな三枚卸ができました。
中骨に身が残ってしまう人もいましたが、問題ありません。
スプーンで身をこそいで、なめろうにするからです。

2尾を捌いたところで調理のデモンストレーション。
刺身の切り方と、なめろうの作り方です。
調理室には刺身を盛るのに適したお皿もあってとても便利ですね。
盛り付けも皆さんキレイに出来ました。

魚捌き体験の協賛(1)_b0366418_11502604.jpg
最後は皆で試食会。
イサキはもちろん、アジも鮮度が良かったので、身がぷりっぷりな刺身と、なめろうができ、「これ、居酒屋レベルかも?!」なんていう声もありました。
また、参加者からは、「魚を捌いて、お刺身にするのに、これだけの手間がかかってる事が分かって、今度から居酒屋で刺し盛りに少し時間がかかっても文句言わずにいよう。」というような感想もありました。

体験してこそ知り得ることがありますよね。
正に、こうしたことを知ってもらうことが、体験をやる意義の一つかなと思いました。


(担当:野口)


by suidosha | 2016-04-22 11:51 | 魚食普及